業務上の都合で、今年の1月から富山県西部に異動をしました。本来であれば立山や雨晴海岸など富山の景勝地に出かけて撮影がしたかったのですが、COVID-19の影響で不要不急の外出はできず。ならばと現在の自宅の近くで撮影スポットが無いかと探して見つけたのが散居村展望台です。
砺波平野に点在する民家とそれを覆うように広がる田んぼが印象的な、日本の田舎の原風景ともいえる散居村が特徴です。また、この展望台は西向きに開けているので夕焼けと絡めた風景が非常に美しく結構有名な撮影スポットです。
ここは現在の自宅から車で10分程度の山間部で、夕日が綺麗な日に買い物の帰りや仕事帰りにふらっと寄っては撮影という形で通いました。
3月中旬から5月初旬まで毎週のように通ったので散居村の景色の写り変わり、そしておすすめの撮影時期そして機材を紹介したいと思います。
3月中旬
初めてここを訪れたのは三月中頃。カレーのお肉を買いに行った帰り道、綺麗な天使の梯子が空にかかっていることに気付いて慌てて近所の展望台を探して駆けつけました。

展望台に登ってみると5時過ぎ。砺波平野の散居村に天使の梯子が降り注いでいました。幻想的でとても綺麗、一発でこの風景のファンになりました。

6時前まで粘ると徐々に焼けてきました。ただ、これ以降は夕日は雲に隠れてしまって爆焼けとはいかず。散居村の田んぼにもまだ水は張っていなかったのでリフレクションも無く、少しもの寂しい景色でした。
さらに惜しむらくは買い物帰りに不意に寄ったため、三脚もなく35mmの単焦点しかレンズがなかったことです。とても良いレンズなのですが、この展望台からは50mm以下ではどうしても手前の木々がフレームインしてしまう…夕日だけを撮るのなら問題ないですが、散居村と絡めるのは難しいです。
4月初旬
あの景色が忘れられず、仕事に行く際も撮影用具を車に積んで出社する日々がしばらく続きました。そんな4月の頭に焼けそうが日があったので、仕事もそこそこに展望台へ。

6時前に展望台に登ると予想通りめっちゃくちゃ綺麗な夕焼け。赤というより金色の方がしっくりくる。ただ、田んぼは水を張ったところもあるかな?くらいでまだまだでした。

この日の太陽は6時半ごろに完全に沈むまで雲に隠れることは無く、最後まで楽しむことができました。そして富山に来て感じるのは太陽が地平線から登ったり、地平線に沈むことがないということ。北以外は山に囲まれているので、必ず稜線を通って太陽は登るし沈む。そんなことを感じました。
ちなみにこの日は70-200mm f2.8に三脚をセットして撮影しています。古いレンズですが、しっかり写る。そして、引いた構図でも50mm以下にはしないので70-200mmが一番おすすめなレンズです。
4月中旬
日常生活でも気の早いカエルの鳴き声が聞こえるようになり、実際に水の張った田んぼを目にすることも多くなりました。そんな時期の仕事終わりに展望台へ。そろそろルーティンとして根付いてきたような…

結論から言うとこの日が最高のコンディションでした。薄く広がった雲で真っ赤に焼けた空、多くの田んぼに水が張って綺麗なリフレクション。正直忘れられない光景です。

この日は18時30分前後に一番綺麗な時間帯。日没直前は少し雲に隠れてしまいました。
4月下旬
この日も買い物帰りに展望台へ。飽きもせずよく通ったものです。

この日はもの凄く黄砂が飛んでいてどこをみても霞んで見えます。折角の絶好のコンディションなのにと中国に憎しみの念を飛ばします。

なので、散居村を絡めてもこんな感じでもやっとしていました。GW前に田に水を引き入れる農家が多いらしく、4月末〜5月頭が水鏡的には絶好のタイミングなのです。しかし、今年は好天が続いた影響でこんな感じで黄砂が飛ぶ日が多く、これ以降はいまいち絵になりませんでした。雨が降れば良かったのでしょうが…
最後に
愛着を持って、1箇所の撮影スポットに通ったのは人生初めてでしたが非常に勉強になりました。季節の移り変わりや、気象条件の景観への影響など基本的で身近なことですが実体験として経験できたのは大きいです。
近所には八乙女山や閑乗寺など他にも景勝地はあるので、ちょくちょく撮り歩きを続けたいと思います。
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