【ツール・ド・フランス2018/第21ステージ】いまさら観戦記(後編)

TRIP

新婚旅行で訪れたパリ。ついに念願のツール・ド・フランス最終ステージ観戦日です。チケットの手配から入場までは前編にまとめましたので、そちらも是非ご覧ください。

入場からキャラバン隊到着まで

14時すぎに観戦エリアに入ると、ツール一色。チケットエリアからだと、この時間帯は普通にコースに立ち入ることができました。憧れのツール、そしてシャンゼリゼ。テレビでしか見たことがない風景が目の前に広がって、現実感は皆無でした。

最後のストレート、予想以上に大きな石畳の路面。

観戦エリアは上の写真のすぐ手前、ゴールまで300〜350mにある最終コーナーに設営された仮設スタンドEspace Izoardです。周囲にはこういった仮設の建物が立ち並び、Izoardのようなツールに縁のある峠の名前がついていました。

観戦スペースにはそれぞれ大型ディスプレイが据付られており、どこを見ていてもレースの進行状況がわかります。また、この建物内ではアルコールを含んだドリンクサービスやオードブルのサービスが受けられます。

屋上の観戦スペースからはコンコルド広場とコースを見下ろすことができます。そしてこの時間になると、待ち望んだ青空が広がり出して胸を撫で下ろします

人生で一番味のわからないビールとオードブルを楽しみながら観戦エリアでのんびりと過ごしていると16時前にサイクリングイベントに参加された方々がやってきます。当時は撮影技術もあまりなく、流し撮りの練習をしても打率0割でした笑

プロじゃなくてもいい脚してる…

彼らが通り過ぎるとマイヨジョーヌのスポンサーであるLCL銀行のフロートを先頭にいよいよキャラバン隊が目の前にやってきます。

スポンサーグッズの配布もあるかと思いきや、この位置での配布は無く少し寂しい気持ちも…ただ、St.Michelのマドレーヌはとても美味しいので事前に購入していたこともありあたかも配布されたような写真を撮ることができました笑

予想以上にキャラバンの隊列は長く、45分近く楽しむことができました。

プロトン到着〜レースフィニッシュ

キャラバンが通り過ぎると間髪を入れずに選手がやってきます。しかも、この年で引退を表明しているシルヴァン・シャヴァネルが単独でコースへ飛び込んできました。逃げ屋として大好きな選手の最後のレースに立ち会えて寂しさ半分、嬉しさ半分

シャヴァネルの後ろから総合優勝を決めたゲラント・トーマスを守るようにTeam Skyのトレインがやってきます。翌年にツールを勝つベルナルだったり、クウィアトコフスキ、フルームなど大スターが目の前数mを通り過ぎる夢のような光景

次にプロトンが目の前を通るときには逃げが決まっていて、AG2Rのシェアーを先頭にフィニーやゴダンのような大柄なルーラーが迫力満点の走りを見せてくれます。

一方プロトンは逃げに対してあまり猶予を与えず、スプリンターチームがコントロールしています。マイヨジョーヌのゲラント・トーマスはチームに守られながら、集団内にいました。

そして、プロトンが通り過ぎると背後の凱旋門の方向から轟音が響いてきます。とっさにカメラを向けるとフランス空軍の戦闘機が空にトリコロールを描きます。あぁ、本当に来てよかった

逃げとの距離をコントロールしながらプロトン目の前を通るたびに心拍が上がり、奥さんに白い目で見られながら大興奮を繰り返します。目の前でリオ五輪ゴールドメダリストのヴァン・アーヴェルマートがパンクしてチームカー呼ぶ姿なども見ることができました。

最終周回、予想を裏切って最終コーナーに先頭で飛び込んできたのはプロトンでは無くベルギーチャンピオンジャージを身に纏ったランパールト。決死の形相でペダルを踏む姿の向こう側にツールのステージの重さ、プロの意識、そして勝利の尊さを感じます

ここから先、ゴールスプリントの結果はディスプレイ越しに観戦。デマールを最後に交わしたクリストフが初めてシャンゼリゼを制しました。

レース後

レースが終わると、選手がコースを逆走しながらチームバスに戻って行きます。こういった光景はテレビで見ることができない姿で、非常に新鮮。3週間の人智を超えたレースを乗り越えた選手たちの人間らしい姿がそこにあります

さらにこのVIP観戦エリアの素晴らしさはここからが本命です。なんと、チームバスエリアに入れます!目の前にはツールを走り終えた選手たち、世界最高峰の機材たち。話しかけ放題、サインもらいたい放題です笑

ゲラント・トーマスのスペアバイクがめちゃくちゃ美しい…

この日のステージ勝者であるクリストフも目の前を通ります。もう、この辺りは興奮しすぎて記憶があまり無い笑
写真も多すぎて載せきれません…

ピザの箱の山…

自分がSCOTTに乗っていることもあり、個人的に応援しているミッチェルトン・スコットのチームバスに吸い込まれます。そして、この年のパリ・ルーベ勝者であるマチュー・ヘイマンに着ていたTシャツへのサインを求めると、心良く対応してくれました。かなりテンション高めで、「彼は俺に会いに地球の裏からきてくれたんだぜ!」とか言いながらサインしてくれて、セルフィーまで対応してくれました。

翌年ヘイマンは現役を引退して、今年はヘイマンの現役時代のミッチェルトン(オリカ時代から)を特集した映画All For OneがAmazonでは配信されました。この映画を見てもこの時のヘイマンの事を思い出しますし、忘れられない経験をすることができました

レースが終わってからも1時間半以上チームバスエリアを彷徨って、夢うつつのまま会場を後にしました。

ちなみに会場では日本を代表するフォトグラファー辻啓さんとお話できて、帰りのフライトも同じだったのでお話聞くことができたのもいい経験です。

最後に

今回の観戦は特別なエリアで特別な体験となりました。もし次回があるのなら、山岳ステージやTTTも見てみたい。ツールで無くてもジロやブエルタ、モニュメントレースも死ぬまでに見たいと心の底から思います。そのためにも、まずは明日から仕事がんばろう

写真は全てこのレンズで撮影しました。とても便利ないいレンズです。

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